2021年7月14日 VnExpress誌にHSBCのベトナム経済に関する短期的な見通しに関する記事が掲載されていたので、紹介したいと思います。
結論から言ってしまうと、解決しないといけない課題はあるものの、2022年度までの経済成長率については楽観視しているとのこと。
どのような内容であったのか、当該記事の概要をまとめてみました。
ベトナムの現状はどうなっているのか?
本記事執筆時点でベトナムでのコロナ感染者数は延べ50,000人に近づこうとしています。
日本での現状と比べるとかなり抑えられていると言えますが、ニュースを見る限りベトナム国内は相当混乱しているよう見えます。
既に野菜の高騰や、豚肉の価格下落など直接的な経済への影響も出始めているようです。
また株価も7月に入り下落の一途をたどっているという状況です。
そんな中、私がチェックしているVnExpress誌にHSBCベトナムの外国為替および資本市場部門の責任者であるNgo Dang Khoa(ゴー・ダン コア)氏がベトナム経済の見通しについて寄稿されていたので、この記事をとりあげてみたいと思います。
VnExpress誌の記事を紹介:下半期におけるベトナム経済3つの課題をHSBCが予測
経済ニュースって日本語でも難しいですが頑張ってみました(^^;
ざっくり意訳します。(ちょっと長かったので、概要をまとめます)
※最初に基記事のリンクを貼っておきます。
下半期におけるベトナム経済3つの課題をHSBCが予測
2022年は楽観視しているものの、HSBCの専門家は企業と個人に対する早期の財政と金融に対する政策を推奨している。
HSBCベトナムの外国為替および資本市場部門の責任者であるNgo Dang Khoa(ゴー・ダン コア)は、HSBCが2021年の成長予測を6.6%から6.1%下げた後、今年のベトナム経済に関する評価と予測を先週発表しました。
【マクロ経済】
最近の感染症の広まりは、ベトナムの持続可能な経済回復に影響を与え、生産活動に混乱を引き起こすものとして懸念をしている。影響がでる分野として指摘しているのは次の3つ。
– 工業生産
– 消費
– サービス・観光産業
【為替レート】
ベトナムドンが今年の下半期で下方圧力を受ける懸念をしている。そのようになると考える理由は大きく次の3つ。
– 貿易収支が赤字に転じたこと
– インフレ懸念
– 米国が金利上昇サイクルに入ること
【金利】
世界各国、特に西側諸国で金利引き上げを検討し始めているが、ベトナムを始めアジア各国ではまだインフレ圧力はかかっていない。
依然として経済が感染症の影響を受けている状況下で金利上昇のタイミングは十分に検討する必要がある。
短期的に見るといくつもの課題があるものの、長期的に見るとベトナムの経済成長エンジンは依然として強力で楽観視できる状況にある。
HSBCでは2022年の経済成長予測を6.5 %から6.8 %に引き上げた。
「感染症が抑制されれば、先端技術の回復と海外直接投資の見通しの恩恵を受け、この地域で最も有望な国の一つになるだろう」とKhoa氏はコメントした。
VnExpress.net 14/7/2021, 14:38 (GMT+7) HSBC dự báo 3 thách thức nửa cuối năm cho kinh tế Việt Nam
このベトナムの解釈であっているのかなぁ?(笑)
要するに、今年はコロナ禍の影響があり、大きく3つの課題があるものの、コロナ禍が抑えられるであろう来年(2022年)には経済は急回復して従来予想よりも高い経済成長率を実現するだろう、という内容ですね。
日本人からすると「大した自信だな」と思えるものの、HSCBベトナムの「外国為替および資本市場部門の責任者」の考えだとすると、突飛なことを話しているわけではないと思います。
冒頭で述べたような現在のベトナムの状況を目の当たりにして、なおも来年には経済成長を達成すると考えているというのは、それだけベトナムに底力があるということなのでしょう。
私は現時点でのベトナム国内の実態を肌で感じているわけではありませんし、きちんとした経済のデータに基づいた判断をしているわけではありませんが、感覚ではKhoa氏の考えに同意です。
ベトナムでもワクチン接種は進んでいます。着実にコロナ禍を解決する方向に向かっているのは確かだと思います。(それは日本や諸外国も同じと言えるのかもしれません)
コロナ禍を乗り切った後には、これまでの遅れを取り戻すような経済成長を達成してくれるだろうと期待しています。
まとめ
2021年7月14日にVnExpress誌に掲載されたHSBCベトナムの外国為替および資本市場部門の責任者によるベトナム経済の見通しに関する記事を紹介しました。
ベトナム経済は世界中から注目されていて、個人的には若干過熱気味にも感じています。ただ、ポテンシャルがあるという点においては私も期待しているので、投資は続けたいと思っています。
経済に疎い私ですが、引き続きベトナムの経済状況についてはウォッチしていき、投資の参考になりそうな記事があれば紹介していきたいと考えています。
ベトナムに興味のある方は是非また記事を読んでくださいね。